(告知)福島大学で講演をします。

来週の月曜(7月2日)、福島大学で講演をします。

『確率って何だろう』
講演者: 小島寛之氏(帝京大学経済学部教授)
日時: 2012年7月2日(月) 14:40〜16:10
場所: 福島大学L2教室
主催: 福島大学経済経営学類共催:福島大学経済学会

広報は、例えば、http://www.news-r.jp/news/news_disp.php?id=7754とか、イベント情報|福島大学とかで見ることができる。一般のかたも参加自由だそうなので、近くにお住まいで、お暇なかたはいらしてくだされ。
お題は、「確率って何だろう」。ようするに、確率思想についてだ。頻度主義や、主観主義、論理からのアプローチなど、可能だったら、シェイファー・ウォフク理論なんかまで含め、確率思想全体について総覧するつもり。
依頼を受けたとき、「今の福島で、``確率''について講演してもいいものか」、と自問自答した。でも、主催者のかたの熱心な説得と、やはり、自分なりに貢献できることもあるのではないか、という思いでお引き受けすることにした。とは言っても、放射線リスクの方面の話をするつもりは全くなく(というか、知識がないので、できない)、確率論について歴史的な変遷、基本的な考え方、現時点での問題、そして、未来に託されている課題などについて話すつもりでいる。それは、主たる聴講者が大学2年生、とお聞きしているから。今の福島の大学生に大切なのは、もちろん、「今、何が起きているのか、についての、できるだけ正確な把握」であろうが、それと同じくらい、「事故の当事者として、未来にはいったい何ができるか、何をなすべきか」も大事だと思うからだ。真実というものは、経済合理性とか、「総理大臣が責任を持つ」だとかいう、低次元で無根拠なところにではなく、結局は、基礎的な科学の追求の中にしか見つからないのだ、と思う。