六本木で赤い公園を観てきた。

今日は、六本木EXシアターで、赤い公園のライブを観てきた。
もう、今年、何回目だろう、赤い公園を観るのは。
恵比寿、原宿、六本木、渋谷と来たので、これで5回目だろう。
一つのバンドを追いかけ続けたのは久々のことだ。
原宿で観たときには、(メインじゃないとはいえ)たったの100人程度のキャパだったのに、
今日はソールドアウトだったので、1700人ぐらいのキャパ。
あれよあれよ、という間に客数がふくれあがり、目の前でブレイクしてくのを目撃したのは、
ストレイテナー以来、久々のことだ。しかも、今日のMCによると、コピバンを含めて
まだたった5年のキャリアというから驚く。
今日のライブは、新譜『猛烈リトミックを全曲やった。このアルバムは、日本レコード大賞
最優秀アルバム賞を受賞した。当然の出来だけど、嬉しい。津野さんが、客に向かって、
「ニッポンが、お前らと同じ方向を向いた」というようなことをMCしたのが笑った。
いやあ、ニッポンとシンクロしたのは初めてのことのように思う。笑。さすが亀田師匠がプロデュースしただけのことはある。

猛烈リトミック(初回限定盤)(DVD付)

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 このバンドのライブを聴くと思うのは、歌詞と楽曲はメロディアスだし、いけいけなガールズポップそのものなんだけど、演奏が非常にヘビーで、それが珍しいと思う。藤本さんのベースは、見た目に似合わずアグレッシブだし、何より、津野さんのノイジーなギターがすごい。今時、あんなノイジーなギターを弾く人は、男のギタリストでもあまりいないように思う。空間系とか、歪み系とか、非常にきめ細かくエフェクターを切り替えてて、感心する。
 昔の曲も何曲かやったんだけど、「透明」がなかったのが残念だった。でも、オープニングが、アルバムのラストの曲「木」だったので、驚いたとともに、オープニングから泣かされた。この曲は、アルバムの中で最も好きな曲だから。
 そして、ラストの「ふやける」が、何度聞いてもすばらしい。この曲は、バンド初期の曲で、必ずエンディングナンバーとして演奏する。アルバムには未収録。最初にこの曲にしびれてファンになって、アルバムに収録されることを望んでたけど、今日はなんだか、未収録のままでいいような気がしてきた。ライブに来た人だけが聞ける、特別のナンバーというのが一曲あってもいいように思える。
 実は、12月に大学の小島ゼミでライブをやり、ぼくは5曲ほど参加する(ギターを弾いたり、歌ったり)んだけど、その中の一曲は、赤い公園の曲だ。自分でギターを弾いてみると、津野さんの作曲能力がいかに卓越してるか、実感としてわかる。ほんとに、どうやってこんなリフを生み出すのか、と思ってしまう。彼女は、ギターから音楽に入ったわけではないので、(ピアノで作曲するらしい)、それでギタリスト的な発想ではないリフを生み出すのかもしれない。
 結局、こうやって年末になってみると、今年は赤い公園に尽きる年になったなあ、と思う。(Tricotにも、だけどね)。こうやって、新しいバンドをおっかけてる自分には、「生きてる感」が感じられる。「昔の名前で出ています」的な大御所バンドのライブだけにしか行かないようなおじさんにはなりたくないので。