経済学はニセ科学?インチキ医療?

シノドス(Synodos)というところで、レクチャーをすることになりました。
以下のような具合です。

小島寛之「経済学はニセ科学?インチキ医療?― 確率論が拓く経済学の未来」
司会 : 飯田泰之
日時 : 2009年11月29(日)15時〜17時
場所 : シノドス東急田園都市線駒沢大学駅
定員 : 6名 参加者募集中です!
費用 : 7,875円(税込)

申し込みは、次のページ
http://synodos.jp/seminar/index.html
からできます。

お題については、「Perfume以前と以降の世界」とか「マニアック・アイドル論〜市川由衣の巻」とか「スプラッター映画で登場人物の殺される順序を当てる技術」とか提案したんですが(嘘です)、上記のものになりましたです。う〜ん。ちょっと過激すぎるタイトルかなあ。
いろいろあってリフレ派には近づかないように気を付けてるんですが、笑い、飯田さんにはちょっと借りがあって、それを返すために引き受けましたです。借金地獄、体で返す、ってことであります。(シノドスがリフレ一派なのかどうか知りませんどす)。まあ、それだけではなく、飯田さんって、『脱貧困の経済学』自由国民社などを読むにつけ、熱血だなあ、正義感だなあ、眩しいなあ、と思い、まるで宇沢先生を見ているようで、ぼくがそういう風になれたら宇沢先生の後継者になれてよかったのに、などとやっかんだりしていることもあって、そのまぶしさに目がくらんで引き受けちゃったのもあります。ああ、そうそう、昨日は宇沢先生のブループラネット賞の受賞記念講演に行ってきました。明日も授賞式に参加するつもりなのだ。そのへんの話は、また次回、ということで。
タイトルは過激ですが、中身はいたって真面目です。次のようなことを論じる予定です。

セミナー概要:昨年来の世界同時経済危機の渦中、経済学に対して、何の役にも立たないのではないかという疑惑の目が向けられている。そこでこのセミナーでは、この問題について詳しく議論してみたい。私はもちろん経済学を数理科学の一端だと見なし研究してはいるが、一方ではマクロ経済学ミクロ経済学もまだ真のサイエンスと呼べる段階にはないという見解を持っている。もちろん、このことはサイエンスをどう定義するかに大きく依存することはいうまでもない。また、経済学を「経験に立脚する技術」だと見なす人もいるようだが、現代医学ほどには根拠も確度もなく、前近代的代替医療の水準にしかないと私は考えている。そこで、主に物理学のあり方と比較し、経済学が真のサイエンスたり得るために何が足りないか、どういう方向性に可能性が秘められているかを論じよう。その際、確率論が重要なカギとなるだろうと考えている。実はつい最近開発された、確率論、経済学、ゲーム理論金融工学にまたがる最新理論が突破口を切り開くかもしれない、という予感を持っている。最後に、この新理論を「経済学の明るい未来像」として紹介したいと思う。

こういうことに興味がある人が世の中にどのくらいいるかはわからないけれど、編集者の方々なんかには、けっこうネタを提供できるのではないかな、などと思っておりやす。参加費のもとは取れるんじゃないか、とお約束します。はい。とりわけ、確率の「新理論」は、まだ世の中一般レベルにはあまり流布していないものなので、耳に入れておくと近い将来にひと稼ぎできるかもよ。なんちゃって。そんなこんなでふるってご参加くださいませ。悲しい借金のカタでの身売りにご援助くださいませ。(おいおい、調子に乗りすぎ)。