2010-01-01から1年間の記事一覧

メリークリスマス2010

またまたクリスマスがやってきたね。 高校生のときは、この日は必ず、ディケンズ『クリスマスキャロル』を読んで過ごした。毎年、文庫本で、違う翻訳で読んだ。こんなすばらしい小説を書けるディケンズの才能を心底尊敬した。ぼくもいずれ、クリスマスの物語…

人目を忍んでエントロピーを理解したい人へ

はろー、ぼんじゅーるクマ。というわけで、宇多田ヒカルに急性感染症だい。 宇多田さんの音楽には、ずっと距離をとってきた。「落とされない」ようにしていた。デビューしたての頃、AutomaticのPVを見て、これは大変なことになった、と正直思った。こんな若…

古風な経済学の講義から脱出するために

YUIの武道館ライブの夢うつつから、まだ醒めない小島でござんす。あれは月曜日のことだったが、そのあと、自分が講義で何をしゃべったかの記憶がなく、(講義の半分くらいの時間を使って、YUIがどんなに好きかを力説していた記憶と学生の冷ややかな視線の感触…

遂に、YUIのライブに行ってきた。

今日、遂に、YUIの武道館のライブ(HOLIDAYS IN THE SUN ツアー)に行った。 ほんとは、抽選にはずれていったんは諦めてたんだけど、論文のリジェクトが続いてへこんだことがあって、どうしてもYUIを観たくなった。今回観なければ、もう一生観られないんじゃ…

読者に優しい数学書を書く技術

ここ数日、堀川 穎二『複素関数論の要諦』日本評論社を読みふけっている。そして、めちゃくちゃ感動している。数学書でこんなに興奮するのは久々のことだ。複素関数論の要諦作者: 堀川穎二出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2003/03メディア: 単行本購入: …

2次方程式の解の公式の覚え方

9月は、ブログをぜんぜん書けなかった。 でも、なんか悔しいので、タイムアップ20分前に、急に思い立って書いてみる。新著『天才ガロアの発想力』技術評論社の刊行記念に、かなり下らないネタを入れちゃおう。この本の中に収録しようか、といったんは考えた…

水がどうして凍るのかは、まだ物理で解けていない

ぼくの新著『天才ガロアの発想力』技術評論社は、な、なんと発売2日で増刷となった。これは、たぶん、ぼくの本で新記録だと思う。まあ、新書や文庫に比べて初版部数が圧倒的に少ないので新記録というと他社の担当編集者に失礼にあたるだろうからあまり騒がな…

『天才ガロアの発想力』出ました!

新著『天才ガロアの発想力』技術評論社が、アマゾンにも入荷し、早いところでは書店にも並び始めたと思うので、とりいそぎ宣伝をば。天才ガロアの発想力 ?対称性と群が明かす方程式の秘密? (tanQブックス)作者: 小島寛之出版社/メーカー: 技術評論社発売日: …

数学はいかにして世界を変えるか

今日は、ぼくが関わる8月の刊行物を紹介しておこうと思う。それは、雑誌『現代思想』9月号と拙新著『天才ガロアの発想力』技術評論社の二つなのだ。どちらも月末には店頭に並ぶ。実は、この二つには、絶妙な関係性があるので、クロスオーバーしながらお話し…

ガロアの夢、ぼくの夢

めちゃめちゃ忙しくて、ブログを更新することができなかった。そして、ほんとは今もめちゃめちゃ忙しいので、ブログを書いている暇はないんだけど、7月中にもう一個は日記を書いておきたくて、がんばって時間をとっている次第。 ほんとに最近は、ガールポッ…

経済学はどこへ向かうのか(Our Time is Here)

先々週の朝日新聞夕刊に「菅政権 壮大な社会実験」という論説を寄稿したら、先週(7月2日)の朝日新聞朝刊の社説で、「経済学は物理学でいえばニュートンよりだいぶ前の段階」というところを引用していただいた。ぼくのこの表現は職業上の謙遜でも文学的レトリ…

朝日新聞の今日(6月25日)の夕刊

いやあ、サッカー日本代表すごかったですね!めちゃくちゃ感動しました。二時間ほど仮眠して、試合開始に起きて、酒を飲みながら観戦し、終わったらまた寝ました。 そんでもって、今日の朝日新聞夕刊、すごいです、一面はサッカーのどでかいカラー写真です。…

統計的推測に最新の現代数学のトッピング

いんやー、テイラースィフトに惚れきってしまって、2枚のアルバムを交互にリピートしてる状態。日本の演歌は苦手なんだけど、なんだかアメリカ音楽ではカントリーがぐっとくる。スィフトちゃんは、ミッシェルブランチ以来のマイブーム。とりわけ、「チェンジ…

今週木曜に東大で講義します。

先日も報知しましたが、今週木曜に東大の文学部の多分野交流プログラムで講義をします。時間や場所は、前回の日記**************************************** - hiroyukikojimaの日記を参照こと。 困っているのは、このプログラムのタイトル「生命をめぐる科…

東大で一度だけ講義をします。

あとちょうど2週間になったので、簡単に報知させていただきます。 東京大学の(たぶん)文学部系の多分野交流のプログラム「生命をめぐる科学と倫理」で一度だけ講義をします。 日程は、以下。 **************************************** 講演者・小島寛之 所…

科学への憧れとアレルギー

ゴールデンウィークは、息子へのサービス週間。アリバイ作りのために、どこかに連れて行き、必ず写真を撮ることにしている。将来に「父親にはどこにも連れていってもらった記憶がない」発言を封鎖するためなのだ。今年は、5月3日に江戸博物館に行った。親は…

魂ほとばしるゲーム理論の本

相対性理論の新譜『シンクロニシティーン』は、あまりに傑作すぎるアルバムで、一日に五回ぐらい聞いている。『シフォン主義』と『ハイファイ新書』を合体させることに成功し、演奏の水準もアップしてる。やくしまるえつこのボーカルは、麻薬性があると思う…

マンガの威力

息子が、どうしても見たいというので、映画版『ライアーゲーム』を観てきた。あの論理的な戦略バトルが楽しいのか、それとも実は戸田恵梨香ちゃんにやられちゃったのか定かではないが、(実はぼくはこっそり恵梨香嬢にやられている)、親としては「アバターの…

思想地図vol.5

ぼくが寄稿している『思想地図vol.5』NHKブックス別巻が手元に届いた。テーマは、「社会の批評」。分厚く、読み応えのある分量であり、内容も多岐にわたっている。NHKブックス別巻 思想地図 vol.5 特集・社会の批評作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: NH…

「内容」と「形式」

パラモアがグラミーの映画音楽部門を逃したのは残念だった。Decodeはとてもいい曲だったんだけどな。嬉しいのは、新曲のプロモが最近公開された(“The Only Exception”ミュージックビデオ | PARAMOREオフィシャルブログ「PARAMORE official blog in Japan」P…

パラモア、2日目

いやあ、行ってきました、パラモア2日目。 燃え尽きました! 完全燃焼! 昨日はほぼ満員だったけど、今日は昨日の7〜8割ぐらいの観客数で、すこし寂しかった。これほどの世界的バンドが、スタジオコーストの2日間を満員にできないってのはどうなのかな。日本…

パラモア、初日

今日は、待ちに待ったパラモアのライブの初日であった。(TOKYO! | PARAMOREオフィシャルブログ「PARAMORE official blog in Japan」Powered by Ameba)。つれあいと息子を引き連れて、家族で行ってきた。息子の中学入試が全滅していたりしたら、行かなかった…

中学受験を終えて思うこと

先週、中学受験における我が家の天王山が終わった。息子は、予想外にも、受験した中学すべてに合格し、第一志望の中学に進学することが決まった。指導してくださったサピックス下高井戸校の諸先生方にはお礼の申しようもない。 そんなこんなもあって、今回は…

ドクターハウスと経済学

YUIの新曲、「GLORIA」が盛んにテレビCMでかかってるけど、発売日に入手しちゃいました。いんやー、まっこと、すばらしい。受験生のいる家庭では、お香のように絶やさずにかけ続けるべきだろう。いや、受験生でなくとも、「成りたい自分」を心に抱いている人…