2021-01-01から1年間の記事一覧

素数の分布になぜ偏りがあるのか?

今回のエントリーは、今年最後ということで、数学のことをを書こう。テーマは、「素数の分布に偏りが見られる理由」である。 ディリクレの研究によって、素数を「割った余り」で分類しても、極限で見るかぎり、その割合はみな同じであることがわかっている。…

酔いどれ日記10

今は、イヴに飲んだボーヌ・ロマネの残りを飲み干し、サン・ジョセフの赤ワインを飲んでる。 中高生の頃、クリスマス・イヴの夜にはディケンズ『クリスマス・キャロル』を読むのを習慣にしていた。いろいろな出版社の文庫で、異なる訳本が出版されていたので…

酔いどれ日記9

今日は、赤ワインのロッソ・ディ・モンタルチーノを飲んでる。ぶどうはサンジョヴェーゼ。イタリアワインのぶどう品種では、ぼくはサンジョヴェーゼが一番好きだ。 さっきまでゼミ生とスタジオで録画撮りをしていた。今年もゼミライブをライブハウスで実施す…

酔いどれ日記8

今日は、白ワインのシャブリを飲んでいる。すごく冷えているんで喉ごしはいいんだけど、この酸っぱさはやっぱりちょっと苦手だ。 エアロバイクをこぎながらの読書は、村上春樹については一冊読み切ったので一段落し、また数学書に戻った。今日は数理論理学の…

酔いどれ日記7

今日は、赤ワインを飲んでる。カオール。安いけど、なかなか美味しい。コスパで考えるとかなりいい。 今夜は、大学1年生の頃の一般教養の講義の話を書こうと思う。 一般教養の講義として何を履修したか、今となっては定かな記憶ではないが、東洋史、論理学、…

酔いどれ日記6

今日は残っていたリースリングを1杯飲んで、赤にシフト。ボーヌロマネ2018。勤務先の近くのワインショップが1割引き券をくれたので、思い切って買った。懇意にしてる店員さんのお勧めなのもあって。ぼくにはワインの知識も自信もほとんどないので、基本的に…

酔いどれ日記5

今日はリースリングを2杯目。Zind-Humbrechtとかいうやつ。リースリングにしてはすっきりしている。 昨日は、キングクリムゾンのライブを渋谷オーチャードホールで観てきた。 ぼくは、新型コロナが起きてから、「もうライブには行くまい」と決めたんだった。…

酔いどれ日記4

今日は赤ワインを飲んでる。シャトーヌフ・ドュ・パプを3杯目ぐらい。ぼくが論文を書いている分野にシャトーヌフ先生という大家がおられるので、この名前のワインはいつも拝みながら飲む。 今日は、ヨルシカのブルーレイ『前世』を観ながら、エアロバイクを…

酔いどれ日記3

昨日休肝日にしたので、今夜は飲んでいる。今、サンセールの白ワインを3杯目。赤ワインに比べて白ワインで好みのものにあたることはあまりないんだけど、サンセールだけはなぜかすごい好きなんだ。高級とかテオワールとかはよくわからないのだけど、この独特…

酔いどれ日記2

今日は酒を抜くつもりだったのだが、ストレスが激しいため予定変更。マルサネの赤ワインをいま、2杯目。 昨日は、約2年ぶりにゼミ生たちとスタジオ入りをした。ぼくのゼミでは、講義とは関係なく、毎年ゼミライブというのをやっていた。音楽サークル系のゼミ…

酔いどれ日記1

これから、なんか、ブログっぽいことを書こうかな、と急に思い立った。 現在、リースリングの白ワインを3杯と、ペルノ-を2杯目。 飲みながら、チケットを購入した「TK from 凛として時雨」の配信ライブを鑑賞してた。ものすごい出来のライブだった。ゲスの…

お酒にまつわる推理もの

また、間があいてしまった。オンライン講義に手間がかかってるだけでなく、非常勤(オンラインだけど)もやっているので、余裕がないのだ。とは言っても、Netflixで「イカゲーム」を一気観したりはしている。笑。これはめっちゃおもろいドラマだった。 本当は…

シン・リーマン予想

今回も、基本的には、ぼくの新著『素数ほどステキな数はない』技術評論社の販促のエントリーなんだけど、「深リーマン予想とラマヌジャン」にまつわる話を紹介しようと思う。「深リーマン予想」は、数学者の黒川信重さんの命名らしいけど、ぼくは庵野秀明監…

ぼくの新著で「素数名人」まで昇りつめてください。

ぼくの新著『素数ほどステキな数はない』技術評論社が、書店に並んだ頃だと思うので、二回目の販促エントリーをしたいと思う。今回は、「まえがき」をさらして、それに補足をすることと、ラマヌジャンについてちょっと紹介する。一回目の前回は、 新著『素数…

新著『素数ほどステキな数はない』が出ます!

前回のエントリー たくさんのインスパイアをもらえる熱力学の教科書 - hiroyukikojima’s blog で予告した新著が、いよいよ今週末に書店に並ぶので、今回から数回、販促をエントリーすることにしたい。新著は、小島寛之『素数ほどステキな数はない』技術評論…

たくさんのインスパイアをもらえる熱力学の教科書

今回は、田崎晴明『熱力学=現代的な視点から』培風館を紹介しようと思う。これは、熱力学の教科書なのだが、非常に異色であり、教科書というよりは「思想書」のような風情だ。なぜなら、本書からは、熱力学だけじゃなく、たくさんのインスパイアを得られるか…

数学と友達になれて、リーマン予想とお近づきになれる本

すっごい長い間、ブログを休んでしまった。新著の執筆・校正をしてたのと、論文を複数並行して作成していたことに起因するんだけど、オンライン講義のせいも大きい(共同研究者がきっとこのブログ読んでいるんで、こんなん書くなら、論文を進めろと怒りそうだ…

久しぶりにWebRonzaに投稿しました。

久しぶりにWebRonzaに記事を投稿した。テーマは、 「デジタルvs紙~どういう学習ツールが優れているのか?」↓ デジタルvs紙~どういう学習ツールが優れているのか? - 小島寛之|論座 - 朝日新聞社の言論サイト 東京大学大学院総合文化研究所とNTTデータ経営…

剰余定理には、行列バージョンがあったんだ!

年末ぐらいからNetflixにはまり、けっこうドラマを観ちゃっている。 まずは、「クイーンズ・ギャンビット」。これはすごかった。あまりに傑作だった。なんと、全7話を三巡も観てしまった(笑)。 物語は、親を失い、施設で暮らす女の子が、施設の清掃員のおじ…

パワフルで不思議なテータ関数

また、ひと月ほど間が空いてしまった。最近では、いまどき音楽好きおじさんの例に漏れず、夜好性のミュージシャンにはまっている。ぼくのはまった順は ヨルシカ⇒YOASOBI⇒ずとまよ(←いまここ) である。ヨルシカについては、 ネコの物語が、こよなく好きだ - h…

ラグランジュ乗数と帰属価格

今、都内某所で、地方自治体主催の市民講座に登壇しており、そこで現実問題を経済学で分析するレクチャーをしている。そのレクチャーでは、現代の(広く認められている)経済理論を援用しながらも、そこかしこに宇沢弘文先生の「社会的共通資本の理論」を刷り…