この世で観られる最高の音楽〜Tricot

先月と今月に、Tricotのライブに行ってきた。
先月は赤坂ブリッツのワンマン、今夜は代官山ユニットで対バンライブ。今夜のライブは、イギリスで活動する日本人バンドBo ningenとの対バンだった。どちらも最高の演奏だった。Tricotのライブは、おおよそ、この世で観れる最高の音楽だと思う
Tricotは、女子3人からなるバンド。ドラムはサポートで、おおよそ、女子ドラマーの山口さんが叩いてるけど、ときどき別の人も叩く。彼女たちの音楽のジャンルは、エモに分類されるのかもしれないけど、とにかくこの変態変拍子の音楽は、ぼくは絶対に「プログレ」に分類する。実際、いくつかの曲は、キング・クリムゾンへのリスペクトが感じられる(思い過ごしだと言われると反論できないけど)。このブログでも何回も紹介しているので、今回はわざわざリンクは貼らないことする。
赤坂ブリッツのワンマンは、それこそ、驚天動地の演奏だった。ここ数年で観たすべてのライブの中で一番の鳥肌ものだったと断言できる。実は、ずいぶん前に1Fスタンディングのチケットを手に入れていたんだけど、ソールドアウトしたため、急遽当日に2Fの椅子席を開放したことを知り、1Fのチケットを捨てて、2F当日券を購入した。大人はお金があるからこういうことができるんだね。
んで、2Fで座って、じっくりと観たライブのすごさと言ったら。とにかく、グルーブ感が半端ない。いつ、こんなにかっこいい演奏が完成したんだろう。ドラム、ベース、ギターのスリリングなシンクロの仕方がめちゃめちゃ素晴らしい。
ブリッツでのライブの見所は、ドラマーが5人も登場したこと。最新のEP盤は、4人のドラマーをゲストに迎えて、1曲ずつ叩いている。そのすべてのドラマーが登場して、各自の曲で叩いたのである。みんな、すごくかっこいいドラミングで、「ああ、今回の楽曲は観てもかっこいいドラムを作曲したんだな」とわかった。とりわけ、YUUMIさん(Flipの女性ドラマー)のドラムを観れたのが嬉しかった。
そして、アンコールでは、ドラマー5人全員での演奏という、もうこういうのはクリムゾンでしかやらないよ、ってな演奏が驚いた。(去年のクリムゾンだって、たかがトリプルドラムだったからね。爆)。こんな贅沢なライブは滅多に観れない。
今日の代官山ユニットのライブは、対バンだったので、前半の約1時間の演奏。ドラマーは、若い男子で、EPの中のどれかを叩いている子だと思う。あの若さであの腕前はすげえ。
今日のライブは、これまでに観たTricotのライブでは最も空いていて、とても見やすかった。こんな近くで観たのも初めてだ。とりわけ、モッシュとかダイブとかなかったので、身の危険を感じずに安心して観られた。演奏は、ブリッツに匹敵するすばらしさで、とりわけ木田モティフォさんのギターのソリッドさには痺れた。こんなギタリスト、女性ではかつていなかったと思う。(ナンバーガールの人がその一人だけど、アグレッシブさが異なる)。
今日のライブには、業界人がいっぱいいた感じがする。とりわけ、最前列で観てた女子の集団は、YUUMIさんとBimbamboom(山口さんの別ユニット)の人ではなかろうか(人違いかもしれないけど)。Bimbamboomのギタリストさんには、赤坂ブリッツで手売りしてたCDを買った際に、サインをしてもらったのだ。
とにかく、最前列のYUUMIさんと思われる人は、ひときわ目立つ美人で、(YUUMIさんでなくても美人ならかまわんとばかり)どうしても近くで見たくなって、じりじりと前のほうに行ったら、彼女が少し後退してきたので、隣で並んで観るはめになり、動揺してしまった、その一曲は頭に残っておらん(もったいな)。
 せっかくだから、Tricotのかっこいい一曲にリンクを貼っておこう(PVは、何をやっちょるんだ君ら、という感じだけど)。
https://www.youtube.com/watch?v=h0Q_y54F070 (Tricot ポークジンジャー)
 ついでに、Tricotネタをもう一つ。
Tricotのボーカリスト中嶋イッキュウさんが、ついこないだ、ソロデビューをした。7月8日の夜中に、Ustreamでなんか放送をするというので、仮眠をとってから、夜中の3時半に起きて観てみたのだけど、その動画は、単にイッキュウさんが新宿から中野へ夜の街を徘徊してるだけのもので、「なんじゃこりゃ」。でも、どことなく心地良いので、1時間もある徘徊映像を最後まで観てもうた。ところが、翌日の真夜中に、イッキュウさんのソロPVが公開されたのだ。それは、まさに夜中に観た徘徊動画にソロ曲をのせたものだった。それが、なんだか、めっちゃ泣ける曲。リンクを貼ろう。これはPVも良いよ。
http://www.ikkyunakajima.com/ (ikkyu nakajima〜sweet sweat sweets)
実は、ぼくは、中嶋さんの「死」とか「別れ」をイメージさせた曲がすごく好きなのだ。とりわけ、デビューアルバムに入ってる「42°C」は、何度聴いても泣いてしまう。
 最後に、Bimbamboomのことの紹介しておこう。
 このバンドは、さっきも書いた通り、Tricotのサポートドラマーの山口さんがリーダーで作った女子だけのファンクバンド赤坂ブリッツの物販で、メンバーが手売りしてたんで、(かわいかったから)思わず買ってもうた。サインもしてもらってほくほくだった。一聴した感想は、「うわ〜、なつかしい。でもかっちょいい」。いまどき、こんな音楽をやろうとする志しは絶賛する。せっかくだからリンクを貼るね。
https://www.youtube.com/watch?v=MjU-i5VdYw8 (Bimbamboom〜HushHush)
これを聴いたとき、大昔、高校生の頃に聴いたハービーハンコックの「カメレオン」を思い出した。っていうか、山口さん、これカバーしてよ(って、読んでるわきゃないか)。
https://www.youtube.com/watch?v=3m3qOD-hhrQ (Head Hunters | Herbie Hancock | 1973)
 とにかくね、Tricotの音楽は、この世で観れる最高の音楽なんだよ。もしも来世がないなら、ゾンビになっても聴きたいのだ